地域景観チーム

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国際展開に役立つ「道の駅」ハンドブックを作成しました。(2019.7.17)

(2019年07月17日)

寒地土木研究所では、このたび、JICA北海道センターと共同で、海外において「道の駅」をモデルとした沿道施設の整備に活用してもらうための「道の駅」ハンドブックを作成しました。
近年、日本の「道の駅」をモデルとした沿道休憩施設が海外でも整備されるようになってきました。そのような中、JICA(国際協力機構)北海道センターでは、「道の駅」をモデルとした沿道休憩&交流施設の設置を目指す国や地域の関係者を対象として、「道の駅」のノウハウを持つ専門家の派遣や技術研修に取り組んでいます。
本ハンドブックは、それらの研修テキストとして活用することや、海外で「道の駅」の設置を検討する関係者や、計画・設計を行う技術者の参考となることを目的として、英語版・スペイン語版を作成しました。
ハンドブックでは「道の駅」の目的や役割、整備手順について紹介しているほか、整備効果を高めるための計画や設計、管理運営のポイントについて解説しています。

日本語版も含めて、以下のリンクからダウンロードできます。ご活用ください。
 → http://scenic.ceri.go.jp/michi_no_eki_handbook/index.html

※海外の関係者・技術者へ「道の駅」の目的や整備方法をよりわかりやすく伝えるため、本ハンドブックの日本語版には、日本国内で一般的に用いられている文言とは異なる表記を用いた箇所もあります。
※英語版は2019年8月に公開予定です。

 「道の駅」に関する技術相談も随時、お受けしています。

【技術相談の窓口】
寒地技術推進室
TEL : 011-590-4050
FAX : 011-590-4048
MAIL : gijutusoudan@ceri.go.jp

*電話の受付時間
8時30分から17時00分まで
(土日祝祭日・年末年始を除く)

○世界に広がる「道の駅」とJICA・寒地土木研究所の取り組み
発展途上国などでは、道路整備が進み自動車交通も増える一方で、道路沿線への地域振興効果が限られたものとなっています。日本の「道の駅」モデルは、道路整備の効果を高める地域開発モデルとして、外国の政府や地方自治体、世界銀行などの国際機関、国際NGOなどで高く評価されています。日本の協力や現地の独自の取り組みにより、現在“「道の駅」と呼ばれている”施設は、海外10カ国50駅以上にのぼるとみられます。
一方で、それらの「道の駅」をモデルとした施設には課題も少なくなく、途上国やそれらの特定地域に適応した「道の駅」モデルによる地域開発のノウハウ提供が求められています。
当研究所では(独)国際協力機構・JICA北海道センターが実施した、2013-2015年の中央アジア・コーカサス地域の8カ国を対象とした道路沿線開発研修や、2017年から実施している中米・カリブ地域7カ国を対象とした「道の駅による地域開発研修」でコースリーダーを務めるなど、JICAを通じた技術協力案件に積極的に貢献しています。
支援相手国が今後さらなる経験を積むことや人材が育っていくことにより、その国に適合した「Michi-no-Eki」に自ら進化・発展していく可能性もあります。ソフトパワーとしての日本独自の国際貢献としての「道の駅」モデルの世界への広がりに期待しています。



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