地域景観チーム

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小学校で出前授業「無電柱化からみた街づくり」を行いました(2023.1.31)

(2023年2月 6日)

  令和5年1月31日(火)、札幌市立伏見小学校の5年生を対象とした出前授業を行いました(主催:NPO法人電線の無い街づくり支援ネットワーク、協力:寒地土木研究所地域景観チーム)。企画立案段階から大部主任研究員と岩田主任研究員が参画し、授業の講師を担当しました。

 この出前授業では、電力や通信は必要であることを前提としつつ、災害や景観・環境などの課題を「見て・体験」してもらい、街づくりにおいて電線・電柱方式が当たり前ではないことの「気づき」を得ることを目的としました。 授業の内容は、座学として「街と人にやさしい無電電柱化(NPO 井上事務局長)」、体験として「札幌の無電柱化どこクイズ(大部主任研究員)」また、「プラレールで無電柱化の街並み体験(岩田主任研究員)」を用意しました。授業は5・6時間目に行い、進め方として、伏見小学校5年生は120名(30名@4クラス)のため、座学を2クラスづつ、体験を1クラスづつ、各コーナーを子ども達に回ってもらうようにしました。


 座学では、井上事務局長の話術で、電線・電柱について、外国との違いや災害時の課題など、クイズも交えた楽しい授業が行われました。

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▲【座学】井上さんの話術に引き込まれる子ども達。聞く姿勢もすばらしかった(写真:NPO提供)

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▲無電柱クイズの様子。3択クイズなので「ジャンケン」で解答(写真:NPO提供)


 体験の「無電柱化どこクイズ」では、札幌市中心部の「無電柱化マップ」を作成・配布し、防災や観光で重要な施設や道路などが先行して実施されていることを学んでもらいました。 なお体験コーナーでは、北大4年生(萩原研)の丹さん、福田さんが参加してくださり、すばらしいアシストをしてくれました。

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▲はじめに、無電柱化の仕組みやマップの見方を説明

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▲今回の出前授業用に 「無電柱化マップ」を作成しました

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▲班ごとに、無電柱化が行われている場所を相談し、解答してもらいました

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▲「人が集まる駅のまわり」や「観光スポット」、また、「車通りの多い道路」など的確な答えが次々と出ていました


 また「プラレールで街並み体験」では、「電柱えんぴつ」を児童に建ててもらい、電柱の配置の違いが、 景観や防災に大きく影響することを、体験してもらいました。
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▲えんぴつで作った電柱を、皆に自由に建ててもらいました。どこに建っていたか教え合いながら、たまに倒したりして、楽しんでいました

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▲電柱の配置の違いが、景観や防災に大きく影響することを、体験してもらいました

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▲プラレールに乗せたカメラで、ミニチュアの街並みをリアルタイムに体験。「裏配線」の景色の違いなど、驚きの声が出ていました


 授業の始めと終わりには、「伏見小ルール」のジャンケンによる質問方式で、電線・電柱が「あったほうが良い(グー)/無いほうが良い(チョキ)/分からない(パー)」の質問がされました。授業の終わりには、「無いほうが良い」が大多数を占める結果になりました。将来の街づくりを担う子ども達の記憶に、「無電柱化」が少しでも刻まれたなら幸いです。

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▲授業前後で同じ質問をしました。子ども達の認識が大きく変化!(データ:NPO提供)

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▲授業前、ジャンケンによる電柱の意識調査(教室での状況)(写真:NPO提供)

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▲授業後、同じ質問を行いました(体育館での状況)


 今回の出前授業の概要を簡単にまとめていますので、もし良ければ参考にしてください。
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