Top > 研究テーマ > 郊外部の無電柱化推進に資する地中化の機械施工技術に関する研究 基盤研究:R4-6 郊外部の無電柱化推進に資する地中化の機械施工技術に関する研究 無電柱化は近年、台風災害等での長期停電等への対策、世界遺産周辺の景観形成・観光振興への寄与など、これまでの市街地のみならず、郊外部においても推進が求められています。しかし、これまでの無電柱化は、道路管理者が主体となる電線共同溝方式が主流で、市街部を中心に整備が進められてきました。そのため、国土全体で見ると、海外に比べ大きな遅れをとっており、全体延長のうち大きな割合を占める郊外部での無電柱化推進が求められます。 そこで、これまでの研究では、郊外部における少ない需要に応じた構造や環境に適した安価で簡便な工法など、低コストで効率的な設計・施工技術の開発に取り組んでおり、これは新たな無電柱化推進計画(R3.5)にも示されました。このうち地中化工法としては、ケーブル埋設用掘削機械「トレンチャー」による施工技術に取り組んでおり、R3には実現場において試行をし、今後の普及拡大を推進しています。 しかしながら、この試行を通じ、トレンチャー施工に不向きな現場条件も把握できたことから、このニーズにも対応するため、非開削機械等の代替施工技術の活用普及が望まれている。また、これらの無電柱化施工掘削機械の効率的な運用を支援するため、ICTを活用した地中探査技術が求められています。 一方、無電柱化推進法(H28)により、新設柱の禁止措置の路線指定や、既設柱の占用更新禁止が検討されるなど、これまでの電線共同溝方式(道路管理者による複合管路施工)でない単独地中化方式(電線事業者による単独管路施工)の拡大も予想され、これに適した新たな設計・施工技術、及び効率的に推進するための計画手法が求められます。 そこで本研究では、これまでの低コストで効率的な機械施工技術の更なる進化と、単独地中化に適した技術の応用を検討することで、国土全体の無電柱化推進に貢献します。
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