地域景観チーム

 

このページには、当研究室が発表した報文・論文、技術資料・解説等、ニュースその他、雑誌投稿等、の各種資料を掲載しています。

 

PDFファイルをご覧いただく際、ご使用の環境によっては閲覧用のソフトウァアが必要になる場合があります。

(ADOBE READERのダウンロード)

 

地域景観チームの全ての論文

 

CONTENTS・目次

|  最新3年分の論文資料  |

発行日順(新→古)

カテゴリー別

★過去全ての論文資料は、こちらの一覧ページに掲載★

|報文・論文|技術資料・解説等|ニュース・その他|雑誌投稿等|成果報告書|

 

報文・論文


【令和3年度】

[報  文]

日本におけるラウンドアバウト中央島の設計の現状と課題

増澤 諭香(地域景観ユニット)/榎本 碧(地域景観ユニット)/松田 泰明(地域景観ユニット)/太田 広(研究調整監)/宗広 一徳(寒地交通チーム)

寒地土木研究所月報 第819号 2021.6.10

●概要

 PDFファイル

ラウンドアバウトは2014年から国内で導入が始まり、速度抑制の機能による重大事故リスク低減、中央島の緑化による景観向上の効果などが期待されている。欧米諸国では、安全性と景観を両立した中央島の設計が行われているが、国内では中央島の設計手法の詳細について規定されておらず、交通安全面と景観面で課題がある。

そこで、ラウンドアバウトの機能を高める設計手法の検討に必要な基礎的知見を得ることを目的に、国内の全101箇所のラウンドアバウト中央島の緑化に関する現状分析を行った。

[報  文]

木材を利用した土木工作物における腐朽劣化の発生率の予測式とそれに基づく維持管理頻度等の算定方法

笠間 聡(地域景観ユニット)/松田 泰明(地域景観ユニット)

寒地土木研究所月報 第817号 2021.4.10

●概要

 PDFファイル

土木分野における木材利用の普及拡大に向けて、その前提として必要となる、木材を利用した工作物の耐久性能やそれにより必要となる維持管理などに関する知見を収集することを目的に、2015年度 〜 2019年度の研究期間において、研究を行ってきた。

本稿ではまず、既存の木製工作物の腐朽劣化状況の調査結果に基づく、経年と腐朽劣化の関係に関 する分析結果について報告する。腐朽劣化の傾向は、部材ごとにその設置条件によって大きく異なり、「地際部材」「一般部材」「良環境部材」の3区分で整理できる。これら3区分について、経年と腐朽劣 化の関係に関する調査結果から、その傾向を回帰分析により求めた。

また、この予測式をもとにして、木製工作物を屋外空間で供用する際に必要となる、メンテナンス の頻度やコストについて算定方法を提案した。これについて算定例を用いて報告する。

【令和2年度】

[論  文]

自治体の景観計画からみた観光資源としての道路景観の活用に関する課題

松田 泰明/笠間 聡

日本都市計画学会北海道支部研究発表会  2020.11.28

●概要

 PDFファイル

魅力的な景観は重要な観光資源となる。なかでも道路からの景観は、地域の印象に大きく影響する。このため、欧米を中心に観光資源としての道路景観を活かした施策も多い。

しかし、日本では道路空間に対する景観配慮の不十分さから、魅力ある地域景観が十分に生かされていない。これら課題の根源的原因としては、観光資源としての道路景観が地域のブランドの形成や観光振興へどのように影響するのか、またその価値についての認識が十分ではないことを指摘できる。

一方、直接的な原因としては国土・地域計画の視点からの問題、すなわち道路の計画・設計や、自治体の景観計画、都市計画、土地利用計画、建築物・工作物等の規制・誘導、さらには観光施策などにおいて、道路景観の重要性が十分に考慮されていないことが考えられる。この原因の一つに行政計画に道路景観の重要性が反映されていないことが考えられる。

そこで本研究では、国土・地域計画の視点から、観光資源としての道路景観を活かした観光まちづくりに向け、道路景観の保全や活用に有効な手法である、景観法に基づく景観計画を活用するにあたって、現状の課題を明らかにし、得られた課題を踏まえて観光資源マネジメントとしての景観重要道路の指定に有効と考えられる方策の提示を試みた。

[論  文]

送配電線の地中化計画および事業手法に関する欧米の事例調査

岩田 圭佑/大部 裕次/松田 泰明

日本都市計画学会北海道支部研究発表会 2020.11.28

●概要

 PDFファイル

日本では、市街地を対象とした電線類地中化は計画的に進められている。しかしながら、農村自然域を対象とした送配電線の地中化は市街地と比べると極めて少なく、事業の制度や評価の仕組み、技術開発も進んでいない。

一方、日本よりも送配電線の地中化が進む欧米諸国では、そのような制度・仕組み・技術の開発が進み、地域性を踏まえた進め方や長期的ビジョンに基づいて送配電線の地中化に取り組んでいる。

そこで本報告では、日本の国土全体でみた送配電線の地中化計画や事業検討に向けた基礎資料とするため、デンマーク、英国、米国の送配電線地中化事業の報告書等を調査し、以下についての考え方を示す。

[論  文]

国内外のラウンドアバウト緑化に関する技術指針について

太田 広/榎本 碧/松田 泰明

日本計画行政学会第43回全国大会研究報告要旨集  2020.11.27

●概要

 PDFファイル

ラウンドアバウトは、1966年に英国で交差点流入部における環道優先のルールが導入され、1980年代以降、英国、フランスをはじめとする欧米諸国で多く整備されている。日本では、2014年より改正道路交通法が施行され、同法第4条第3項に規定される環状交差点の運用が開始された。

本報告では、欧米諸国におけるラウンドアバウト緑化に関する技術指針等を収集、比較し、ラウンドアバウト緑化に期待される有効性を考察した。

[論  文]

欧州におけるラウンドアバウト修景緑化の事例調査

榎本 碧/太田 広/松田 泰明

寒地技術論文・報告集vol.36  2020.11.25

●概要

 PDFファイル

ラウンドアバウトは、2014年に施行された改正道路交通法第4条第3項に規定される環状交差点(車両の交通の用に供する部分が環状の交差点であって、道路標識等により車両が当該部分を右回りに通行すべきことが指定されているもの)である。

本報告では、欧州諸国におけるラウンドアバウト中央島の緑化事例を収集し、ラウンドアバウト緑化の有効性等を考察した。

[論  文]

国内におけるラウンドアバウト中央島の緑化に関する現状分析

増澤 諭香/榎本 碧/松田 泰明/岩田 圭佑/太田広/宗広 一徳

第62回土木計画学研究発表会・秋大会  2020.11.13

●概要

 PDFファイル

2014年に改正道路交通法が施行されて以降、国内でラウンドアバウトの導入が進んでいる。ラウンドアバウトは中央島やエプロン、環道などで構成され、特に中央島の緑化は交通安全機能や景観機能を向上させ得る。しかし国内では、中央島の具体的な利用事例、及び緑化の基準や設計手法の確立は進んでおらず、現状も明らかとなっていない。

そこで本研究では、国内全101箇所のラウンドアバウト中央島の利用事例の体系化、設計手法の確立に向け、中央島の利用や緑化に関する資料収集し、現状分析を行った。

[論  文]

既往文献のレビューにもとづくラウンドアバウトの中央島のランドスケープのあり方

榎本碧/増澤諭香/松田泰明/岩田圭祐/太田広/宗広一徳

第62回土木計画学研究発表会・秋大会 2020.11.13

●概要

 PDFファイル

ラウンドアバウトの緑化は、対面の見通しの制御や交差点への進入速度の低減など交通安全機能の確保の点から効果が期待される。加えて、運転者の視線が集中し一種のビスタ景となる中央島などの道路の景観機能や都市における生物多様性の保全等の環境保全機能も期待できる。

しかし、現在、日本では中央島の具体の利用事例や設計等の基準や手法の確立は進んでおらず、運用されているラウンドアバウトにおいて交通安全機能や景観、環境などの多様な機能を考慮しランドスケープ設計が実施されている事例は少ないと考えられる。

そこで本研究では、国内外のラウンドアバウトに関する既往文献のレビューを行い、ラウンドアバウトの中央島のランドスケープのあり方について考察した。

[論  文]

産業連関表を用いた「道の駅」の経済波及効果の算定手法に関する提案

大部 裕次/緒方 聡/岩田 圭佑/松田 泰明

第62回土木計画学研究発表会・秋大会 2020.11.13

●概要

 PDFファイル

「道の駅」の整備効果は、ドライバーの疲労回復、沿線地域の交通安全や移動環境の向上などの社会的効果と、地場産品の売上増や地域の雇用増などの経済的効果が直接・波及的に現れる。「道の駅」の整備目的を考えたとき、これら効果の発現状況を把握することは、重要かつ本来必要なことであり、持続可能な「道の駅」を目指す上でも有効となる。

しかし、現状ではその評価手法が示されていないこともあり、多くの「道の駅」ではこれらの評価は十分行われていない。

そこで本研究では、「道の駅」の整備効果のうち、経済波及効果について自治体や管理運営者が比較的簡易に把握できる方法として、産業連関表に基づいた「道の駅」版経済波及効果の算定手法の提案を試みた。具体には、実際の「道の駅」をケーススタディに、自治体や「道の駅」運営者らの協力を得て、「道の駅」の売上項目と産業連関表の部門分類との整合性や算定結果の活用方法などについて検証し、これらを手引きにとりまとめたので報告する。

[論  文]

「道の駅」の景観配慮に関する項目の試案

柳田 桃子/松田 泰明/岩田 圭佑/大部 裕次

第62回土木計画学研究発表会・秋大会 2020.11.13

●概要

 PDFファイル

「道の駅」の登録要綱には、施設の整備にあたって景観に十分配慮するよう示されている。また、先行研究より、「道の駅」における内部景観の良好さは利用者の「道の駅」全体の評価に影響することを確認している。

しかし、実際は利用者が快適に感じる景観配慮が十分になされていない事例が多い。その要因として、「道の駅」の計画・設計の際に具体的に景観配慮すべき項目が示されていないことが考えられる。

そこで本研究は、「道の駅」の景観配慮すべき項目の抽出を目的とする。具体には、「道の駅」の景観に影響する観点を先行研究より仮定し、実際の事例について仮定した観点が配慮出来ているか分析した。その結果より景観配慮の具体的なポイントと評価の視点をまとめ、「道の駅」の景観配慮項目を提案した。

[論  文]

観光資源としての道路景観の価値に関する考察

松田 泰明/笠間  聡/田宮 敬士

第62回土木計画学研究発表会・秋大会 2020.11.13

●概要

 PDFファイル

道路移動中に体験する地域固有の魅力的な沿道景観は、重要な観光資源となり、例えばノルウェーのNationalTouristRouteなどの取り組みも、魅力的な沿道景観をベースとしている。

一方、国内でも日本風景街道などの取り組みが進められているが、実際の道路景観をみると地域が本来有している魅力ある景観が十分生かされているとはいえない。この原因の一つとして、観光資源としての道路景観が観光振興へどのように影響するのか明らかでないことや、またその価値が十分に認識されていないことが考えられる。

そこで本報告では、観光資源としての道路景観の重要性や価値、効果について、優れた沿道景観を生かした欧米の観光街道の取り組み事例の調査から、これらがどのように評価をされているのか把握を試み、その課題等について考察した。

[論  文]

途上国への「道の駅」モデルの展開に必要な技術協力に関する考察

岩田 圭佑/松田 泰明/田中 努/小笠原 奈央

第62回土木計画学研究発表会・秋大会 2020.11.13

●概要

 PDFファイル

近年、途上国の道路整備が進む中、道路沿線地域の経済的・社会的な振興を図るモデルとして、日本の「道の駅」が注目され、「道の駅」をモデルとした沿道施設の整備事例も増えている。

しかし、中には沿線地域の振興に繋がらない整備事例も少なくない。そのため、途上国の地域の実情にあった「道の駅」モデルによる地域開発の技術が求められている。

本稿では、キルギス共和国、および中米・カリブ地域を対象とした「道の駅」整備の技術指導を通じて、途上国から求められている日本の技術協力の内容を考察した。その結果、「道の駅」の建設と管理運営における関係者の連携手法、地域コミュニティの参画と組織化の手法、「道の駅」モデルによる地域開発の効果の明確化、国と地域の実情にあわせた計画と設計の手法について示した。

[論  文]

維持管理性を考慮した街路樹の景観検討

太田 広/榎本 碧/松田 泰明

土木学会令和2年度全国大会第75回年次学術講演会講演概要集  2020.09.09

●概要

 PDFファイル

北海道において維持管理性を考慮して樹種転換を図るとき、道路景観の印象がどのように変化するのか予測するための知見は十分ではない。

そこで、街路樹更新に伴う道路景観の印象の変化を把握するため、道路景観の印象評価実験を行ったので結果の一部を報告する。

ページのトップへ

【令和元年度】

[論  文]

積雪寒冷地の河川空間における土木施設の色彩の印象評価

榎本  碧/笠間  聡/松田 泰明

第63回 (2019年度) 北海道開発技術研究発表会 2020.02.18

●概要

 PDFファイル

公共空間において土木施設等の色彩が景観に及ぼす影響は大きい。北海道では積雪期と非積雪期の環境色が大きく変化するが、土木施設の色彩設計に関する技術資料等では、寒地土研発行の色彩ポイントブックを除くと、積雪寒冷地の条件を考慮した検討や記述は限られる。

本研究は、積雪寒冷地の河川景観に融和する色彩について検討するため、河川護岸において、土木技術者と一般市民を対象に、色彩の印象評価実験を実施した。

[論  文]

BIM/CIMの3次元モデルを用いた計画・設計の有効性に関する一考察
−景観予測の評価実験結果をふまえて−

田宮 敬士/笠間  聡/松田 泰明

第63回 (2019年度) 北海道開発技術研究発表会 2020.02.18

●概要

 PDFファイル

公共事業において、事業完成後の姿や周囲との調和などを事前に知っておくこと(予測)は良いものをつくる上で必要である。この予測を効果的・効率的に行うために、導入が進むBIM/CIMの3次元モデルの適用が期待されているが、予測に必要な精度などは明確にされていない。

そこで本研究では3次元モデルの景観予測への適用性に関する評価実験を行い、簡易的な3次元モデルでも周囲との調和などを予測できることを把握した。

[論  文]

「道の駅」駐車場の課題と機能向上にむけた計画・設計手法の提案

岩田 圭佑/緒方  聡/松田 泰明

第63回 (2019年度) 北海道開発技術研究発表会 2020.02.18

●概要

 PDFファイル

これまで著者らは、「道の駅」をはじめとする国内の沿道休憩施設の駐車場において、安全性や快適性、使いやすさに関する様々な課題を把握してきた。

本報告では、「道の駅」駐車場の計画・設計手法の課題を示したうえで、「道の駅」の現地調査やヒアリング、国内のみならず欧米濠の事例分析から、施設配置、施設利用と駐車場規模、自動車や歩行者の安全性向上への配慮、緑化、駐車マス幅などの計画・設計手法について提案する。

[論  文]

観光地の屋外公共空間と観光客の滞在行動の関係に関する調査
−国内外の観光地での観光行動等に関するアンケート調査から−

笠間  聡/松田 泰明

第63回 (2019年度) 北海道開発技術研究発表会 2020.02.18

●概要

 PDFファイル

観光地としての魅力向上、特に近年課題となっている滞在型観光の促進や観光地における滞在時間の向上を考える上で、景観や空間(屋外公共空間)の質および機能は重要である。

そこで、日本人および外国人の観光経験者を対象として、国内外の観光地における滞在経験や評価に関するアンケート調査を実施し、観光地の公共空間と観光客の滞在行動の関係などに関して分析を行ったので報告する。

[論  文]

道路景観改善からみえる積雪寒冷地での持続可能な道路管理についての考察
−道路景観ガイドライン類の改訂作業からの知見−

緒方  聡/松田 泰明/田宮 敬士

第63回 (2019年度) 北海道開発技術研究発表会 2020.02.18

●概要

 PDFファイル

魅力的な沿道景観は観光資源ともなり、道路景観の改善や配慮に努めているが、人口減少や社会縮小の時代を向かえ、将来とも持続可能な道路整備・管理が求められる。

本報告では、道路景観改善の取り組み事例と、その技術支援となる北海道の道路デザインブック(案)及び同チェックリスト(案)の改訂作業を通じた知見を一つの事例に、持続可能な道路整備・管理、更には各種要領等の今後のあり方についても考察する。

[論  文]

積雪寒冷地の道路景観の改善からみえる持続可能な道路管理について

緒方 聡/松田 泰明/田宮 敬士

2020ふゆトピア・フェアinとまこまい 2020.01.23 〜 2020.01.24

●概要

 PDFファイル

北海道では雄大な自然や雪景色など他地域にない貴重な景観資源を有し、増加する来道者が移動中に景観を楽しむ機会が多い。また、「シーニックバイウェイ北海道」など沿道の美しい景観を地域資源として活用し地域振興や魅力ある観光空間作りも継続して行われ、観光振興の面からも道路景観の向上は昨今の道路事業における地域貢献としてきわめて重要なテーマとなっている。

本報告では、積雪寒冷地の道路景観の改善について「シーニックバイアウェイ北海道」での道路景観改善の取り組み事例と、その活用の技術支援となる技術資料「北海道の道路デザインブック(案)」及び「北海道における道路景観チェックリスト(案)」の改訂作業を踏まえ、これからの持続可能な道路管理を考察する。

[論  文]

北海道の道路環境特性とこれに適合する色彩について
〜「北海道の色彩ポイントブック」の概要とその要点〜

笠間 聡/松田 泰明

2020ふゆトピア・フェアinとまこまい 2020.01.23 〜 2020.01.24

●概要

 PDFファイル

北海道の道路は、「広大で開放的な景観」「冬期の雪景色」などの点で、本州以南の地域と比較して特異であり、これらを考慮すると、旧来から用いられているダークブラウンなどの茶系の有彩色は北海道の環境・景観に融和しにくい。 代替となる候補色としては、ダークグレー・亜鉛めっき仕上げ・緑系のグレーといった色彩が考えられる。

寒地土木研究所で実施した被験者テストの結果からは、夏・冬ともにダークグレーや緑系のグレー(中でもGY系のグレー)の評価が高かった。緑系のグレーは、道内においても多数の採用例があり、良好な例もある。 寒地土木研究所では、これらの知見を「北海道の色彩ポイントブック」として取りまとめ、提供をはじめた。

[論  文]

カーブ区間における線形誘導標示板がドライバーの視線挙動に与える影響

石田 眞二/松田 泰明

交通工学論文集 2020.01.01

●概要

 PDFファイル

線形誘導標示板であるシェブロンマーカーは、設置基準が明確に定められていないため、設置の過多や設置位置の不統一などにより、設置効果の低下が懸念されている。

本研究の目的は、シェブロンマーカーが、ドライバーの注視行動に与える影響を昼間と夜間に分けて調査を実施し、シェブロンマーカーなどの設置基準やマニュアルを作成するための基礎資料を収集することである。アイマークレコーダーを用いた供用道路における調査を実施した結果からシェブロンマーカーの高い誘目性が明らかとなり、カーブ手前の直線(ストレート)区間の走行中に視認している傾向が強いことがわかった。 また、設置数が増加することにより、ドライバーの注視点が分散される傾向が認められた。

[論  文]

アンケート調査に基づく観光客の観光行動と観光地評価の国内外比較

笠間 聡/松田 泰明

景観・デザイン研究講演集 No.15  2019.12.07

●概要

 PDFファイル

観光振興や観光地としての魅力向上、特に、観光客の滞在時間の向上とそれによる域内観光消費額の増加は多くの地域で期待されているところである。  

本研究では、日本人および外国人の観光経験者を対象にアンケート調査を実施し、国内外の観光地における観光客の観光行動や各観光地に対する印象や評価を把握し、種々の分析と考察をおこなった。

[論  文]

積雪寒冷地の河川空間における色彩の印象評価

榎本碧/笠間聡/松田泰明

第15回景観・デザイン研究発表会  2019.12.07

●概要

 PDFファイル

公共空間において土木施設の色彩が景観に及ぼす影響は大きい。視認性のみを考慮した結果、色彩が景観を損ねる事例や、それとは逆に、景観への調和を重視した色彩が、構造物の認知を低下させている事例が存在する。また、北海道では積雪期と非積雪期の環境色が大きく変化するが、一般的な土木施設の色彩設計に関する技術資料等では、こうした積雪寒冷地の条件を考慮した検討や記述は限られる。

本研究では、積雪寒冷地における土木施設の設計、維持管理の現場で色彩の計画や設計を支援する参考資料を作成することを目的に、積雪寒冷地の河川景観に融和する色彩について検討した。

[論  文]

Methods and Issues of Regional Development Using the "Michi-no-Eki" Model in Growing Countries

岩田 圭佑/松田 泰明/田中 努

第60回土木計画学研究発表会 講演集 2019.11.30

●概要

 PDFファイル

近年、途上国において道路インフラ整備と交通需要の増加が進んでいる。それらの効果を道路沿線地域の経済・社会的な振興を図るモデルとして、日本の「道の駅」が注目されている。そのような中、アジアをはじめとした海外諸国で、「道の駅」をモデルとした沿道施設"Michi-no-Eki"の整備事例が増えている。しかし、それらが沿線地域の振興に繋がらない事例も少なくない。"Michi-no-Eki"モデルによる地域開発手法をそれらの途上国に提供するノウハウが求められている。 著者らは、中央アジアや中米諸国を対象とするJICA北海道による"Michi-no-Eki"研修に2013年から協力してきた。

本研究では、そこで得られた知見を通じて、途上国で"Michi-no-Eki"に期待する効果やその整備手順について示し、途上国での道の駅を通じた地域開発の課題と方策を考察した。

[論  文]

行政計画からみた観光資源としての 行政計画からみた観光資源としての道路景観の活用に関する課題

松田 泰明/笠間 聡/田宮 敬士

第60回土木計画学研究発表会 講演集 2019.11.30

●概要

 PDFファイル

魅力的な景観は大きな観光資源となるが、なかでも主な移動路である道路からの景観は地域の印象に大きく影響する。このため、諸外国では観光資源としての道路景観を生かした施策を進める事例も多い。日本でも、シーニックバイウエイ北海道や日本風景街道の取り組みが進められている。 しかし、日本では道路景観への配慮の不十分さから、本来の魅力ある景観が十分生かされていない。この直接の原因の一つとして、道路計画や地域計画及び観光施策などの行政計画において道路景観の重要性が反映されていないことが考えられる。

そこで本研究では、観光資源としての道路景観の活用について、主に景観法に基づく景観計画への反映状況を調査し、その課題などについて考察する。

[論  文]

積雪寒冷地における景観向上を目的とした無電柱化事業の優先度に関する考察

緒方 聡/岩田 圭佑/松田 泰明

第35回寒地技術シンポジウム  2019.11.27

●概要

 PDFファイル

北海道では雄大な自然や雪景色など他地域にない貴重な景観資源を有し、増加する来道者がレンタカーなどで移動中に景観を楽しむ機会が多い。しかしながら、電線電柱類が沿道景観を阻害している事例も少なくない。特に、近年の通信需要の拡大に伴い農村部や自然域においても通信ケーブルが増加し、それを支える為の新たな通信柱も増えている。 景観向上を目的とした無電柱化事業の優先度の考え方を示すことを目的に、景観形成を主な目的とした自治体による無電化に関する整備事例と無電柱化に関する整備事例と無電柱化推進計画を分析した。

その結果をもとに、無電柱化事業で優先度を検討する際の条件について考察した。

[論  文]

海外におけるラウンドアバウト緑化の事例調査

太田 広/橋 哲生/中村 直久/宗広 一徳/榎本 碧/松田 泰明

寒地技術論文・報告集vol.35  2019.11.27

●概要

 PDFファイル

ラウンドアバウトは、2014 年9 月1日に施行された改正道路交通法第4条第3項に規定される環状交差点(車両の交通の用に供する部分が環状の交差点であって、道路標識等により車両が当該部分を右回りに通行すべきことが指定されているもの)である。

本報告では、欧米諸国におけるラウンドアバウト緑化に関するガイドライン等及び主に中央島の緑化事例を収集し、ラウンドアバウト緑化の有効性等を考察した。

[論  文]

海外における日本の「道の駅」モデルによる地域開発の可能性について

松田 泰明/岩田 圭佑/田中 努

令和元年度日本都市計画学会北海道支部研究発表会  2019.11.16

●概要

 PDFファイル

日本の国際協力により、海外においても日本の「道の駅」をモデルとした沿道施設がアジア地域や遠くはアフリカなどにも整備されている。

本報告では、これまでの著者らの調査研究や6年間の国際協力機構(JICA)の課題別研修への協力の経験をふまえ、海外における「道の駅」モデルによる地域開発の可能性と今後の国際協力に向けての方策について述べる。

[論  文]

自然・田園域における電線電柱類の無電柱化による景観向上効果と無電柱化技術
Landscape Improvement and Technical Development by Utility Line Undergrounding in Rural Areas

緒方 聡/岩田 圭佑/松田 泰明/大竹 まどか

土木技術資料10月号特集報文 2019.10.1

●概要

 PDFファイル

本報告では、本来、大きな景観向上効果が期待でき潜在的なニーズも高い良好な景観資源を有する自然・田園域で無電柱化を実施した場合の景観向上効果や、地中化以外での沿道環境に応じた多様な手法を提案する。

また、寒冷地での課題克服やコスト縮減にむけた技術開発について紹介する。

[論  文]

樹林景観に関する既往知見を活用した河道内樹林伐採手法の検討

岩田 圭佑/松田 泰明/柏谷 和久

寒地土木研究所月報 第794号  2019.7.10

●概要

 PDFファイル

河道内樹林の維持管理においては、河川の流下能力阻害や巡視活動の支障を防ぐ目的で"皆伐"(対象地全ての樹林伐採)が行われる事例も少なくない。一方、皆伐は景観や生態系に与える負荷や、伐採後の萌芽と再繁茂により、結果的に治水、生態系、景観の各機能の持続可能性を低下させるなどの課題がある。そのため近年では、治水上の支障が小さいことを前提に、景観や生態系に与える負荷を減じ良好な樹林環境への更新を目指した伐採事例もみられ、管理者が目標とする河道内樹林の姿を共有して持続的に維持管理するための参考となる技術資料が求められている。

本研究では、樹林景観に関する既往の知見を河道内樹林の伐採へ適用する可能性や方法を考察することを目的として、樹林景観に関する既往研究から、樹林景観の印象を構成する評価軸と、樹木・樹林の物理的特徴の関係を分析した。

[論  文]

木塊舗装の技術的変遷に関する文献調査
―道庁正門前木塊舗装の考察に向けて―

岩田 圭佑/原口 征人/今 尚之

第39回土木史研究発表会 2019.6.22

●概要

 PDFファイル

明治末期から昭和初期にかけて全国各地で採用された木塊舗装は、札幌市の道庁正門前木塊舗装が土木学会選奨土木遺産に認定されるなどその価値が再認識されている。その施工方法および特徴については様々な専門書において述べられている一方、海外や国内の木塊舗装整備の歴史的経緯は詳らかにされていない。これを整理体系化することで、道庁正門前木塊舗装の学術的な価値付けを深めることができる。

本研究では、国内外の木塊舗装の事例を当時の専門書から収集し、技術的検討の変遷をまとめた。

[論  文]

英国の歴史的橋梁保全におけるデザイン諮問機関の役割
-Royal Fine Art Commission 議事録1924-1939 の分析-

榎本 碧

第39回土木史研究発表会 2019.6.22

●概要

 PDFファイル

Royal Fine Art Commission は公共建造物のデザインに関する政府の諮問機関として1924 年に設立され、公共建造物の新設や歴史的建造物の改修等を実施する際に公的機関からの依頼を受けて設計案のデザイン審査を実施し、助言や指導を行ってきた組織である。

本研究では、Royal Fine Art Commission の取り組みがイギリスの歴史的橋梁保全に対してどのような役割を果たしたかを明らかにするために、イギリス国立公文書館に保存されている1924 年から1939 年のRoyal Fine Art Commission の議事録等の一次資料及び入手可能な関連資料を精査し、当時、歴史的橋梁の補修・補強や建て替えの際にどのような方針で指導、助言を行っていたかを分析した。

[論  文]

白杖の打音を利用した木製バリアフリー歩道の視覚障害者に対する有効性の検証

樋口 明彦/佐々木 裕大/榎本 碧/原田 大史/荒巻 祥大/永村 景子/羽野 暁

第59回土木計画学研究発表会・春大会 2019.6.8

●概要

 PDFファイル

本研究は視覚障害者の車道への飛び出し等を防止し安全性を高めるバリアフリー歩道の改善策として、音により視覚障害者を誘導する木製バリアフリー歩道の開発を目的とし、車道に使用されるアスファルト等の一般的な舗装材と木製舗装材を用いた試験歩道を用いた木製バリアフリー歩道の歩行試験を行った。

試験の結果、屋外であっても全盲者、日常的に白杖を使用する弱視者ともにアスファルトからウッドデッキへと舗装が変化したことに気づき、さらにその理由として「音の違い」が有効であることがわかった。また、試験後のヒアリング調査でもウッドデッキの音の違いにより、自分のいる位置のわかりやすさやそれによる歩行の安心感が得られることがわかった。これにより、歩道における木材利用の有効性の検証ができた。

今後は、防腐処理等の耐久性や維持管理に関する検証が必要である。

ページのトップへ

技術資料・解説等


【令和3年度】

[技術資料]

画像に映る雲量や陽射しの有無が景観予測・評価結果に及ぼす影響

田宮 敬士(地域景観ユニット)/笠間 聡(地域景観ユニット)/松田 泰明(地域景観ユニット)

寒地土木研究所月報 第820号 2021.7.10

●概要

 PDFファイル

国土交通省の『美しい国づくり政策大綱』では、「この国土を国民一人一人の資産として、我が国の美しい自然との調和を図りつつ整備し、次の世代に引き継ぐという理念の下、行政の方向を美しい国づくりに向けて大きく舵を切る」と示されている。これをふまえ、『国土交通省所管公共事業における景観検討の基本方針(案)』では、同省所管の公共事業においては、原則すべての事業において景観面からの検討(景観検討)を行うことの必要性が位置付けられており、年度当初に示される事業執行方針においても「公共工事等の執行に当たっては、周辺の環境や景観に配慮した適切な計画・設計・施工に努めること」と記されている。  

この景観検討では、事業完成後の構造物等の姿形や周囲景観との調和などを予め知り(景観予測)、その結果を適切に評価・判断して設計に反映することが重要となる。しかし、景観検討の実施を支援する技術資料は十分でなく担当技術者の土木景観に対する知見を有していない場合や、景観に関する専門家等の参画がない場合など十分な検討体制の確保ができない事業においては、景観検討がなされない場合が多い。

一方で、事業の説明用に完成予想図などとしてパース図や簡易なフォトモンタージュなどを作成する事例はあり、これらをもう少し工夫すれば景観検討は可能と考えられる。また、設計における3次元データ(BIM/CIM)の活用が身近になりつつある昨今、それらの活用によ り景観的な検討もより簡易に実施できるようになる。  

これらの背景をふまえ、寒地土木研究所では適切な景観予測・評価を現場レベルで広く実現し、その運用を可能とすることを目的とした、景観予測・評価に関する技術の提案等に関する研究を進めている。

[技術資料]

ニセアカシアに着目した札幌の街路樹整備

榎本 碧(地域景観ユニット)/松田 泰明(地域景観ユニット)/岩田 圭佑(地域景観ユニット)

寒地土木研究所月報 第820号 2021.7.10

●概要

 PDFファイル

ニセアカシアは成長が早く、耐寒性があり、乾燥した荒地にも根付くパイオニアツリーとして、開拓使の時代から導入されてきた札幌を代表する街路樹である。しかし近年、その植栽本数は大きく減少している。札幌の街路樹整備に関しては、笠による『札幌の街 路樹』に詳しく述べられており、本研究を進めるにあたって、基本的にこの文献をベースとしている。この文献では、市道、国道などを含め札幌の街路樹整備について歴史的経緯を整理し、これを踏まえて今後の札幌における街路樹整備のあり方について提言してい る。

しかし、ここでは長く札幌を代表する樹種であり、植栽本数も第一位であったニセアカシアが、高度成長期にその植栽本数を急激に拡大し、その後、減少していった要因については詳しく述べられていない。北海道では、積雪寒冷地の気候条件に加えて、気候 に対応した道路整備や維持管理、利用状況から、本州とは街路樹の育成や整備に関して大きく条件が異なる。積雪寒冷地に適した街路樹の樹種選定は課題のひとつであり、これまで植栽されてきた樹種の適性について、その実際の整備や管理状況をもとに分析するこ とは重要である。

そこで本稿では、札幌市の開拓使以来の街路樹整備について、ニセアカシアに着目し、他樹種に比べて数多く植栽された経緯と近年植栽本数が減少した要因について、行政資料、新聞記事、文献などをもとに分析を行った。

ページのトップへ

【令和2年度】

[解説]

産業連関表に基づく「道の駅」の経済波及効果の算定手法について

大部 裕次

寒地土木研究所月報 第813号 2021.1.4

●概要

 PDFファイル

本稿では、「道の駅」が発揮する整備効果のうち、地域に波及する「経済波及効果」を、自治体や管理運営者が比較的簡易に把握できる方法として、産業連関に基づいた「道の駅」の経済波及効果の算定手法を検討し試行版として作成したので、これについて解説する。

[技術資料]

観光地等における広場的空間のあり方に関する研究
−事例との照合による「広場等の設計上の配慮事項」の検討と考察−

笠間 聡/松田 泰明

寒地土木研究所月報 第812号 2020.12.10

●概要

 PDFファイル

本稿は、当研究所における過年度の調査研究の成果として得られている「広場等の設計上の配慮事項(案)」について、いくつかの具体の広場事例と照合を行うことでこれの妥当性について考察を行ったものである。またあわせて、広場等の設計・計画において配慮すべき事項に関する紹介あるいは解説となるよう執筆したものでもある。

[技術資料]

景観評価実験に基づく積雪寒冷地における街路樹の更新のあり方

榎本 碧/高橋 哲生/松田 泰明/太田 広

寒地土木研究所月報 第811号 2020.11.10

●概要

 PDFファイル

街路樹は沿道環境や景観の向上、歩車分離等の交通安全機能、緑陰形成機能等を有しており、これらの機能が総合的に発揮されることが必要とされる。北海道内では道路整備が急速に進められた高度成長期以降、ニセアカシアやプラタナスなど積雪寒冷地の厳しい環境に耐える生長の早い樹種が街路樹に採用されてきた。その結果、沿道の緑量は増加したものの、これらの樹木が大木化、老木化し、維持管理上の課題となっている。これらの課題を解決する方策として、大木化や老木化した樹木や樹勢の衰退した樹木を更新する際に、維持管理が比較的容易な樹種へと転換を図る例が増えている。

しかし、生育に時間がかかる北海道のような積雪寒冷地での樹木更新は、沿道の緑量が著しく減少するなど短期的に道路景観へ与える負の影響が大きい。そのため、樹木更新に取り組む際は維持管理性だけなく、樹木更新後にどのような道路空間を目指すのか、更新樹木が歩道幅員に見合った樹種かなど、道路景観への影響を明確に評価し、植栽設計や植栽管理を行うことが重要である。

そこで本研究では、街路樹の機能を維持・保全しつつ、効果的で適切な街路樹のマネジメント方法の知見を得ることを目的に、樹木の更新による道路景観の変化を把握するため、札幌市内の街路樹のある道路空間を想定した印象評価実験を実施した。

[技術資料]

自治体の景観計画からみた観光資源としての道路景観の活用に関する課題

松田 泰明/笠間 聡/田宮 敬士

寒地土木研究所月報 第807号 2020.07.10

●概要

 PDFファイル

魅力的な景観は、重要な観光資源の一つとして地域振興に貢献している。なかでも道路は主な交通路や移動路として重要な視点場となり、道路からみえる沿道の景観は地域の印象に大きく影響する。このため、「道路は地域を眺める窓」とも言われ、これについて鈴木忠義は「道路は国土を認識する装置」と位置づけ、近代的な道路整備がほとんどなされていなかった戦後間もない時期から、すでに観光資源としての道路景観の価値と重要性を提起している。

他方、観光資源としての道路景観を生かした道路・観光施策の事例として、例えば1986年に始まった米国連邦道路庁のScenicBywayProgramや、近年のノルウェー公共道路管理局を中心に国家プロジェクトとして進められているNationalTouristRouteの取り組みなどがある。また、ロマンチック街道でも有名なドイツ休暇街道(1927年〜)や、英国のDrivinginBritain(2005年〜)などの各国政府観光庁や自治体の観光振興の取り組みも、魅力的な沿道景観という地域資源が大きなベースとなっている。

日本では、2005年から全国に先駆けてシーニックバイウェイ北海道が、2007年には日本風景街道の取り組みが国土交通省道路局により進められ、観光部局では国土交通省観光庁による「広域観光周遊ルート」も2015年から始められている。

しかしながら、日本のこうした取り組みにおいては、沿道の電線電柱類や屋外広告物などのほか、道路の計画・設計における景観配慮の不十分さなどが影響し、地域が本来有している魅力ある景観が十分生かされているとはいえない現状にある。

そこで本稿では、国土・地域計画の視点から、観光資源としての道路景観の重要性が行政計画にどう反映されているかについて調査分析を行った。具体には、観光資源としての道路景観を保全・向上する上で最も有効な手法の一つとして考えられる、「景観法に基づく景観計画での景観重要公共施設への指定」に関する事例の調査分析を通じその考察を試みた。

[技術資料]

日本の「道の駅」モデルの海外展開に向けた技術協力に関する考察−中米・カリブ地域対象の国際協力の事例から−

岩田 圭佑/松田 泰明/小笠原 奈央

寒地土木研究所月報 第807号 2020.07.10

●概要

 PDFファイル

「道の駅」は、道路利用者の休憩・運転支援と地域の経済的・社会的な発展を目的とした日本独自のシステムである。建設省(現:国土交通省)が1993年に「道の駅」の制度を創設して以来、2020年3月までに1,173駅が登録され、購買者数だけでも年間2億人以上が訪れる社会インフラに成長した。そのような中、日本の「道の駅」モデルが地域に経済的・社会的な効果をもたらすことが海外からも評価され、アジアを中心とした開発途上国に導入されている。

一方で、海外の「Michi-no-Eki」の中には、目的とする道路沿線の地域振興に寄与していない事例も少なからず存在することが指摘されている。このことから、「道の駅」モデルによる地域開発手法が海外で効果的に導入されるために、国や地域の実情に合わせた「道の駅」モデルの計画・設計・管理運営手法の体系的な知見が求められている。

そのため、独立行政法人国際協力機構北海道センターでは、中米統合機構SICA加盟国からの要請を受け、2017年から課題別本邦研修「道の駅による幹線道路沿線地域開発」コースに取り組んでいる。寒地土木研究所では、JICA北海道からの要請を受け、JICA研修に技術協力を行っている。

[技術資料]

屋外広告物の有効な規制・誘導方策に関する一考察

田宮 敬士/松田 泰明/笠間 聡

寒地土木研究所月報 第806号 2020.06.10

●概要

 PDFファイル

沿道の屋外広告物は、景観阻害や道路標識の視認性阻害などによる道路機能低下への影響が大きく、国土交通省や北海道の調査では、景観を阻害するものとして電線電柱類と共に最上位に挙げられている。この屋外広告物の規制・誘導に関して、都道府県や市町村では、屋外広告物法に基づく屋外広告物条例により規制・誘導を行っているが、良好な景観形成の観点からの改善が難しい現状が国土交通省の調査で示されている。また、その原因として、屋外広告物条例による強制力の限界、デザインをコントロールすることの難しさ、行政担当者の専門的知識や人員の不足などの課題が指摘されている。

これらの課題を解決するために、@「屋外広告物の影響と印象評価」により、沿道景観と広告効果に与える影響を明らかにし、広告主や広告事業者による自主的な取組や改善を促す、A「屋外広告物の規制・誘導に関する調査分析」により、行政に対する屋外広告物の規制・誘導方策の技術的支援を行うといった2つのアプローチからの研究を行った。

[技術資料]

「道の駅」駐車場の課題と機能向上にむけた設計のポイント

岩田 圭佑/松田 泰明/歯 聡/笠間 聡

寒地土木研究所月報 第805号 2020.05.10

●概要

 PDFファイル

「道の駅」は、今では1,173駅(2020年3月時点)を数え、地域の重要な振興施設となっている。一方、1993年の制度発足から25年以上が経過する中、施設の老朽化や、利用者数の増加、ニーズの多様化が進み、近年では改修や増設の事例も増えている。一方、「道の駅」の計画・設計に関しては、次のような特徴がある。

  1. 国土交通省の定める基本的な設置要件はあるものの「道の駅」の設計自由度は高く、一方で「道の駅」の設置者からは地域性や独自性を求められる。
  2. 様々なタイプの「道の駅」があり、複合する施設も多く拡張性にも配慮が必要となる。
  3. 収益施設でありながら同時に高い公共性が求められる。
  4. 関係者や地域での合意形成が必要となる。
  5. 建築・土木・造園など複数の分野で構成され分割発注も多いがこれらを統括できる技術者が地方自治体には少ない。
  6. 他の公共施設に比べて参考となる整備事例はまだ十分ではなく、「道の駅」に特化した計画・設計指針類もほとんどない。

これらのことから、設置者である自治体や設計者は具体の計画・設計の際に苦慮することも多いが、他の公共施設に比べて「道の駅」に関する豊富な設計経験を有する技術者は多くはない。このような背景もあり、機能や安全性、魅力が十分でない「道の駅」や、想定した利用のされ方とはなっていない事例もみられる。これについて筆者らは、「道の駅」の現地調査に加え、自治体担当者と指定管理者等の運営者へのヒアリングやアンケート調査から、施設や設備の改善が必要である事例も多いことを把握している。また、欧米の沿道休憩施設の計画・設計に関するガイドラインや、実際の整備事例の調査分析から、欧米の沿道休憩施設の計画・設計では、道路ユーザーへの安全で快適な道路交通環境の提供という視点が重視されていることに比べ、日本の「道の駅」では、地域振興効果を重視するあまり、安全な駐車場や快適な休憩サービスの提供といった面で十分ではないことなどを把握している。特に駐車場については、具体的な課題や改善に向けて参考となる事例も多く得られている。

[技術資料]

土木分野における木材の耐久性に関する考察
−既存木製工作物の経年と腐朽劣化の関係に関する調査結果から−

笠間 聡/松田 泰明

寒地土木研究所月報 第804号 2020.04.10

●概要

 PDFファイル

木材の利用は、環境負荷の低減や地場木材の利用による地域活性化への貢献のほか、国内林業の再生とそれによる人工林の適切な管理、国土の保全などの観点から、土木分野でも木材利用の促進が求められているところである。

しかしながら、木材は強度や品質にばらつきがあるほか、腐朽による耐久性の懸念もあり、公共インフラにおける維持管理費用と手間の縮減という課題もある中、土木分野での普及は期待されるようには進んでいない。他方、木材には景観面での効果も認められ、適切な利用が進めば、環境・林業・観光・地域活性化など幅広い効果が期待されるところでもある。

そこで当研究所では、木材利用による効果と、木材利用工作物の耐久性能やそれにより必要となる維持管理について、平成27年度から研究に取り組んでいる。これらを通じ、土木分野における木製工作物の適用性について検討するとともに、工作物等の管理者においてそれら木製工作物の採用を検討する際の判断材料を提供することを目的としている。

ページのトップへ

【令和元年度】

[技術資料]

道路景観の改善からみえる持続可能な道路管理に関する一考察
−北海道の道路デザインブック・道路景観チェックリストの改訂作業からの知見−

緒方 聡/松田 泰明/田宮 敬士

寒地土木研究所月報 第802号 2020.03.10

●概要

 PDFファイル

北海道では雄大な自然や雪景色など他地域にない貴重な景観資源を有し、増加する来道者が移動中に景観を楽しむ機会が多い。また、「シーニックバイウェイ北海道」など沿道の美しい景観を地域資源として活用し地域振興や魅力ある観光空間づくりも継続して行われ、観光振興の面からも道路景観の向上は昨今の道路事業における地域貢献として極めて重要なテーマとなっている。

一方、人口減少社会の時代を向かえ、道路事業費の大幅な拡大が見込めないなか、将来とも持続可能な道路整備・管理が求められている。

本稿では、積雪寒冷地の道路景観の改善について「シーニックバイウェイ北海道」での道路景観改善の取組事例と、「北海道の道路デザインブック(案)」及び「北海道における道路景観チェックリスト(案)」の改訂作業を踏まえ、これからの持続可能な道路管理を考察する。

[技術資料]

国内外の観光地での観光行動等に関するアンケート調査結果と考察
−観光地の屋外公共空間の利用の観点から−

笠間 聡/松田 泰明

寒地土木研究所月報 第797号  2019.10.10

●概要

 PDFファイル

2006年の観光立国推進基本法の制定、2008年の観光庁の設置などにはじまり、2016年には「明日の日本を支える観光ビジョン」の策定など、「観光立国」「観光先進国」の実現は、2000年代以降を一貫して我が国の重要施策のひとつである。北海道総合開発計画においても、重点的に推進する施策10項目のうちの1項目として「世界水準の観光地の形成」が挙げられている。 その際、観光地としての魅力向上、特に近年課題となっている滞在型観光の促進や観光地における滞在時間の向上を考えるうえで、景観や空間(屋外公共空間)の質および機能は重要である。

そこで本研究所では、観光地の屋外公共空間を対象として、その魅力向上を効果的・効率的に実現するための計画・設計等の技術に関する研究を進めている。

[技術資料]

土木施設の色彩設計に向けた色彩の印象評価 : 積雪環境下の河川空間における検証

榎本 碧/笠間 聡/松田 泰明

寒地土木研究所月報 第796号  2019.9.10

●概要

 PDFファイル

土木施設や構造物の機能や意匠において、色彩はさまざまな効果や影響を及ぼす重要な要素の一つである。公共空間では土木施設等の色彩が景観だけでなく施設機能に及ぼす影響は大きく、個々の土木施設にはその役割や期待される機能から望ましい色彩が存在すると考えられる。

しかし、土木施設の色彩設計に関しては、一般にその具体的な方法を示した技術的な指針や景観ガイドライン等の記述は限定的であり、さらには積雪寒冷地や高緯度地方といった条件は考慮されていない。 そのため、現場では慣例的に決められた色が使用される事例や色彩設計に関する知識を十分に有しない担当技術者の裁量で色が決められる事例も多く、不適切な色彩の採用や再塗装サイクルの長期化による景観への負の影響だけでなく、施設の機能低下や維持管理コストの増加に繋がる事例もある。

そこで、地域景観チームでは、自治体等の土木技術者の色彩設計を支援するため、特に積雪寒冷地、高緯度地域における土木施設の機能と景観の向上に寄与する効果的な色彩設計方法について研究を行っている。

[技術資料]

景観検討における予測ツ−ルの適用性に関する一考察
−室内及び現地実験結果をふまえて−

田宮 敬士/笠間 聡/松田 泰明

寒地土木研究所月報 第791号 2019.4.25

●概要

 PDFファイル

現在、公共事業において、ストック効果の最大化などインフラ価値の向上が求められ、観光立国推進などの観点から景観面でも適切な検討が必要とされている。こうした検討を行う上では、事業完成後の構造物(構築物)等の姿やその景観を予測し、その結果を適切に評価・判断して設計に反映することが重要である。 この考えは、「国土交通省所管公共事業における景観検討の基本方針(案)」に示されている。

しかし、この流れを実際の公共事業の実施現場で運用する上ではいくつかの課題がある。例えば、担当技術者の景観検討に対する経験が少ないことや、技術資料類も十分でないことが挙げられる。また、基本方針(案)における予測に関しては、景観予測手法・ツールの特徴が記載されているが、対象物の規模、検討段階、制約条件などに応じた適切な予測・評価ツールの選定方法や運用方法が提示されておらず、予測結果の評価方法に関しては具体的な記述もない。そのため、アドバイザー等として学識経験者の参画がない場合など、十分な景観検討体制の確保ができない事業においては、適切な景観検討がなされない場合が多い。

上記の背景や課題をふまえ、適切な景観予測・評価を現場レベルで広く実現し、景観検討の運用を可能とすることを目的とし、提案等を行うための研究を進めている。本報告では、「効果的な予測技術の提案」を対象とし、景観検討における予測手法・ツールの適用性について考察するものである。

ページのトップへ

ニュース・その他


【令和3年度】

月報[チーム紹介]

地域景観チームの紹介

松田 泰明

寒地土木研究所月報 第817号  2021.4.10

●概要

 PDFファイル

これまで土木のインフラ整備において、景観を含めた機能を総合的に評価・向上させるための技術開発は十分になされていません。そのため、地域特性や空間的な魅力向上、インフラの多面的価値や利活用に配慮して設計される事例は少ない現状にあります。

そこで、当チームでは土木インフラに本来求められる地域景観との調和や利活用の促進を図る評価技術や計画・設計・利活用技術の開発を行っています。

ページのトップへ

【令和2年度】

月報[サロン]

シンプルは複雑に優る

松田 泰明

寒地土木研究所月報 第813号  2021.1.4

●概要

 PDFファイル

LeCorbusier(ル・コルビジェ)や槇文彦など、今でも評価される建築家の設計した建物は、洋の東西を問わず実にシンプルなものが多い。JamesDysonの個性的でシンプルなデザインの掃除機や扇風機は、日本でも人気である。SteveJobsが徹底的に無駄を削ぎ落としたiPhoneのデザインは、凛として美しい。多くの人がその機能的で洗練されたデザインに共感し、国や民族を問わず人気である。これらに共通するのは「シンプル」。そこで、工学のデザインにおける"シンプルであることの意味"を考えてみたい。

ページのトップへ

【令和元年度】

月報[報告]

第26回PIARC世界道路会議およびTC B.2冬期サービス委員会への参加の報告

四辻 裕文/岩田 圭佑/金子 学/松澤 勝

寒地土木研究所月報 第801号  2020.2.10

●概要

 PDFファイル

2019年10月6日(日)〜10日(木)にアラブ首長国連邦UAEアブダビ市のアブダビナショナルエキシビジョンセンターADNECで、PIARC(世界道路協会)主催の第26回World Road Congress(世界道路会議、以下「本会議」)が開催されました。PIARCは道路交通分野として最も歴史がある国際機関で、その公用語は英語、フランス語、スペイン語です。日本のFirst delegate(第1代表)には国土交通省道路局長や技監が就きます。

このたび、著者らは、本会議に参加して発表や聴講の機会を得たとともに、著者(松澤)は、PIARCのTC B.2冬期サービス委員会に日本の技術委員として参加しました。本報ではそれらの内容等を報告します。

月報[報告]

第12回寒地開発に関する国際シンポジウム(ISCORD 2019)に参加して

松下 拓樹/櫻井 俊光/齊田 光/岩田 圭佑/徳永 ロベルト/佐藤 厚子/新保 貴広, 牧野 正敏/大宮 哲, 高橋 丞二

寒地土木研究所月報 第796号  2019.9.10

●概要

 PDFファイル

2019年6月17日から19日までの期間、フィンランド共和国のオウル市で第12回寒地開発に関する国際シンポジウム(12th International Symposium on ColdRegions Development: ISCORD)が開催されました。

寒地土木研究所から著者らが参加し、発表する機会を得ましたので、以下に概要を報告します。

月報[サロン]

「美しさ」と「らしさ」

松田 泰明

寒地土木研究所月報 第795号  2019.8.13

●概要

 PDFファイル

「人は美しいものを求める」と言われます。有名なアブラハム・マズローの欲求段階説に従うと、美しさへの 欲求は審美的欲求とされ、第5段階目の「自己実現への欲求」に属します。これは最上位の欲求にあたり、"美" は究極の欲求の一つであるというわけです。よく考えると、美しいものは人を幸せにします。美しいものに憧れ たり、手に入れたくなります。花や景色、クルマ、服装、異性もそうかも知れません。建造物もそうです。何よ り多くの人は美しくなりたいと願います。

では、その"美しい"とは何か?という疑問です。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、美しいという漢 字は、「羊」が「大」きいと書きます。古くから羊は人間に豊かさをもたらし、貴重な財産でもありました。病 気で痩せ細った羊より、健康で丸々と太った大きな羊の方が人を幸せにしてくれます。すなわち、"美しい"と は単に見た目がきれいなことではなく、人間にとって"有益である"、あるいは"幸せにしてくれるもの"と理 解できます。美味しいものは人を幸せにします。広辞苑には"美"について、「よいこと」とも書かれています。

ところで、美しさは特別なことなのか?という二つ目の疑問です。美しい人は少数派で貴重な存在であり特別 なのか? 興味深い研究結果があります(過去にマスコミでも報道されています)。人の顔写真を他の人の写真と 合成して標準化していくと、数が増すにつれて美男や美女になっていくというものです。この結果からは、美し い人は特別な存在ではなく、平均的な顔の人ということになります。これには科学的根拠があり景観工学にも通 じるところもありますが、本題ではないので割愛します。

すなわち、人の顔を数重ねていくと平均化され、人の顔らしく(日本人だけの写真なら日本人の顔らしく)な るわけで、この"らしさ"が大切ということです。犬らしい犬ほど美しい犬とされるそうですが、これも同じこ とかも知れません。景観も地域らしさとの調和や融合が求められます。 ちなみにミスコン優勝者の写真を合成すると、同じ数の写真でも更に美男美女になるとの結果がでています。

月報[研究所ニュース]

土木学会の「デザインコンペ」および「研究発表会」で受賞しました

松田 泰明

寒地土木研究所月報 第791号  2019.4.25

●概要

 PDFファイル

平成30年12月21日、土木学会デザインコンペ「22世紀の国づくり−ありたい姿と未来へのタスク−部門A22世紀の国づくりのかたち」の最終審査が東京大学で開催され、地域景観ユニット(現 地域景観チーム)の岩田研究員と松田総括主任研究員(現 上席研究員)が他分野の学識者らと提案に参加した応募作品「幸せの道 ru-pirka」が入選しました。

本コンペは、現状および近未来の課題認識、これを踏まえた22世紀の国づくりのコンセプト、その実現のための方策、それが具体の地域に展開された場合の姿をトータルに描くことをテーマに実施され、1次審査を通過した全国6チームがポスターとプレゼンテーションによる公開の最終審査に臨みました。

「幸せの道 ru-pirka」は、北海道の地方中核都市を中心とした人口30万人圏域を想定し、進化する技術と産業、豊かな自然環境を生かした未来のインフラと地域像をアイヌ民族の価値観や北海道150年の歴史を踏まえて22世紀の北海道が目指すべきグランドデザインとして提案しました。

ページのトップへ

雑誌投稿等


【令和3年度】

 

ページのトップへ

【令和2年度】

 

ページのトップへ

【令和元年度】

[日本技術士会北海道本部会員誌、コンサルタンツ北海道]

「道の駅」の"これまで"と"これから"

松田 泰明

2019.6.1

●概要

 PDFファイル

「道の駅」は今や沿道の快適な休憩施設としてだけでなく、重要な地域振興施設にもなっています。特に北海道では観光資源がカントリーサイドに広く点在することもあり、北海道民はもとより国内外からも自家用車やレンタカーを利用したドライブ観光の需要は大きく、「道の駅」が果たす役割は国内の他の地域よりも大きいといえます。

一方、「道の駅」に関する技術的課題は多く、寒地土木研究所では2008年から「道の駅」の計画や設計、管理手法に関する研究などを広く行っています。現在は、これまでの知見を基に「道の駅」整備効果の発現モデルやこれを基にした、「道の駅」の自己診断手法の開発に関する研究も行っています。また、自治体などから技術相談を受けたり、セミナーの講師や「道の駅」のアドバイザーなども務めています。  

他方、「道の駅」は道路整備の効果を高める地域開発モデルとして、近年諸外国や国際機関から高く評価され、日本の「道の駅」をモデルとした沿道施設が各国で整備されるようになってきています。このように今後は、国外においてもその発展が期待されます。  

本稿では「道の駅」に関する当研究室でのこれまでの調査研究、あるいは技術相談などを通じて得られた知見をふまえ、「道の駅」の"これまで"と"これから"についてお伝えしたいと思います。

成果報告書


【令和3年度】

 

【令和2年度】

令和元年成果報告書(研究期間:平成28年〜令和3年)

公共事業における景観検討の効率化に資する景観予測・評価技術に関する研究

2020.4.1

●概要

 PDFファイル

国土交通省所管公共事業における景観検討の実施が原則化され、景観予測・評価の重要性が示されている。しかし、具体的な景観予測・評価の適用方法が明確に示されていないことから、現場で効果的に運用する上で課題がある。そこで本研究では、景観予測・評価を現場レベルで運用可能とすることを目的とし、景観予測・評価技術に関するガイドラインの作成を目指している。

令和元年度の主な成果として、@「CIM を景観予測に活用する際のメリットや課題」、A「景観評価手法等の違いが評価結果に及ぼす影響」、B「土木技術者による景観予測・評価が可能となるような具体の手法や手順」に関する知見を得た。

令和元年成果報告書(研究期間:平成28年〜令和3年)

国際的観光地形成のための屋外公共空間の評価支援・設計及び管理技術に関する研究

2020.4.1

●概要

 PDFファイル

本研究は、魅力的な観光地の条件を屋外公共空間の面から明らかにすることで、国内における観光地等の効果的かつ効率的な魅力改善に寄与することを目的としたものである。令和元年度は、過年度までの成果を「観光地の屋外公共空間の改善診断のポイント」として仮に整理し(23項目)、これに基づき、国内の4つの観光地事例を対象に、観光地の診断および改善提案のケーススタディを実施した。そのケーススタディの過程で得られた課題や、類似する屋外公共空間の事例収集結果をもとに、「観光地の屋外公共空間の診断マニュアル(素案)」として取りまとめた。

令和元年成果報告書(研究期間:平成28年〜令和3年)

多様な活用に対応した沿道休憩施設の設計技術に関する研究

2020.4.1

●概要

 PDFファイル

「道の駅」は道路利用者の沿道休憩施設としてだけでなく、地域振興の拠点としても重要な施設である。1993(平成5)年の制度創設以来、2020(令和2)年3月までに1,173駅が登録され、年間2億人以上が訪れているなど、更に重要な社会インフラに成長しており、規模の拡大に応じて求められる機能が一層多様化している。一方、「道の駅」には、地域の独自性や施設全体の設計自由度の高さなどの「道の駅」の特徴を踏まえた整備が求められるが、その技術的ノウハウをまとめた資料等は存在せず、設置者である自治体や設計者は計画・設計・管理に苦慮している。そこで本研究では、「道の駅」の多様化する機能を踏まえた一定水準の計画・設計技術の提供を目的としている。

令和元年度は、駐車場や施設全体の配置手法が利用者に与える影響を現地調査から評価し、「道の駅」の利便性・快適性や魅力を向上する施設全体のレイアウトと駐車場の計画・設計技術を示した。また、設置者である自治体や運営者が、自身の「道の駅」のタイプや、提供する機能の水準や経済・社会的な整備効果を自己評価するための技術素案を作成した。さらに、JICA研修における技術指導で得た知見から、「道の駅」の海外展開に必要とされる技術支援内容を示した。

令和元年成果報告書(研究期間:平成28年〜令和3年)

土木分野における木材活用に関する研究

2020.4.1

●概要

 PDFファイル

土木分野における木材利用の普及拡大にあたっては、木材利用工作物の特性や腐朽劣化の発生に関する知見や技術支援の不足が課題となっている。

本研究では、ピロディン計測器を用いて、北海道内の既存の木製工作物の腐朽劣化状況に関する広範な計測調査を実施し、結果の分析から、部材単位の「経年にともなう腐朽劣化の発生率」の予測式を得た。この予測式を用いることで、経年に伴う部材交換の発生頻度について算定でき、またライフサイクルコスト等の試算も可能となる。これをもとに、維持管理上有利となる木材利用工作物の構造についてケーススタディを行うとともに、これら成果を技術資料に取りまとめ、木材利用の適否や採用の検討の一助となるよう提案を行った。

【令和元年度】

平成30年成果報告書(研究期間:平成28年〜令和3年)

公共事業における景観検討の効率化に資する景観予測・評価技術に関する研究

2019.4.1

●概要

 PDFファイル

国土交通省所管公共事業における景観検討の実施が原則化され、景観予測・評価の重要性が示されている。しかし、具体的な景観予測・評価の適用方法が明確に示されていないことから、現場で効果的に運用する上で課題がある。そこで本研究では、景観予測・評価を現場レベルで運用可能とすることを目的とし、景観予測・評価技術に関するガイドラインの作成を目指している。

平成30年度の主な成果として、土木技術者を対象とした被験者実験を実施し、予測ツールの違いが景観予測・評価結果に及ぼす影響を把握した。また、土木技術者が実際の計画・設計等において、より良い景観予測・評価が可能となるように、その具体の手法や手順について複数の学識経験者を交えて討議した。

平成30年成果報告書(研究期間:平成28年〜令和3年)

国際的観光地形成のための屋外公共空間の評価支援・設計及び管理技術に関する研究

2019.4.1

●概要

 PDFファイル

本研究は、魅力的な観光地の条件を屋外公共空間の面から明らかにすることで、国内における観光地等の効果的かつ効率的な魅力改善に寄与することを目的としたものである。平成30年度は、観光地の主要な屋外公共空間である「広場」やそれに類似する空間を対象として、その設計・計画上の配慮事項および留意事項を抽出するための研究を行った。また、国内外の観光経験者を対象として、国内外の観光地の印象や滞在経験に関するアンケート調査を実施し、屋外空間での長時間の滞在や休憩を来訪客に誘発するための設計・計画上の留意事項などについて示唆を得た。

平成30年成果報告書(研究期間:平成28年〜令和3年)

多様な活用に対応した沿道休憩施設の設計技術に関する研究

2019.4.1

●概要

 PDFファイル

「道の駅」は、道路利用者の沿道休憩施設としてだけでなく、観光や地域の振興にとっても重要な施設となっている。他方「道の駅」は地域性や独自性が強く、施設全体の設計自由度も高いことに加え、計画や設計を支援する技術資料が存在しないこともあり各自治体などの担当者は計画や設計に苦慮している。本研究では多様化する「道の駅」のニーズや機能に対応した、適切かつ一定水準の計画・設計技術の提供を目的としている。

平成30年度までに、以下の@〜Dに取り組んだ。まず、国内の「道の駅」や「道の駅」以外の沿道休憩施設、及び欧米の沿道休憩施設の文献・資料を調査し、@構想・計画・設計の各プロセスの技術ポイントをまとめた資料を作成し、A「道の駅」の多様なニーズや求められる機能の体系図をまとめた。また、B「道の駅」のCGを用いた利用者印象評価実験を行い、施設全体の配置や樹木等の設置といった計画・設計に関わる要素が、利用者の印象評価にどのように影響しているかについて分析した。さらに、C「道の駅」の整備効果を把握するため、経済的・社会的な効果を分析している整備事例のカルテを作成し、沿道休憩施設を整備することによる直接的、波及的な効果の関係を示す整備効果関係図を作成した。そして、D自分たちの「道の駅」がどのようなタイプであり、どのような整備効果が現れるかを自己診断するためのツールとして、「道の駅」評価シートの素案を作成した。

平成30年成果報告書(研究期間:平成28年〜令和3年)

電線電柱類の景観対策手法の選定と無電柱化施工技術に関する研究

2019.4.1

●概要

 PDFファイル

当研究所では、電線電柱類による景観への影響が大きな農村自然域を対象に多様な対策手法を提案してきた。今後、これらの手法を整備目標や沿道環境に合わせて選定する評価技術が求められる。

一方、電線類地中化の低コスト化・施工性向上に向け、埋設深さの基準が浅層化されたものの、北海道のような寒冷地では一般的に電線類を凍結深より深く埋設するため、浅層埋設の凍結に対する技術検討、及び専用の掘削機械を用いた深くても効率的な施工方法の検討が求められる。

本研究では、@無電柱化による効果的・効率的な景観対策の選定技術、A凍上地域における埋設設計技術、及びB郊外部における効率的な施工技術を提案し、それらの成果を技術資料に取りまとめた。

平成30年成果報告書(研究期間:平成28年〜令和3年)

寒冷地における道路緑化機能を考慮した街路樹のマネジメント技術に関する研究

2019.4.1

●概要

 PDFファイル

街路樹は、景観向上機能等の緑化機能が総合的に発揮されることが必要であるが、強剪定による機能低下等の問題を抱えているものも少なくない。そのため、維持管理を行う上では、適切な剪定や、大木・老木化に備えた樹木更新等、効果的な街路樹のメンテナンスやマネジメントが必要である。

本研究では、自治体等における街路樹を管理する上での課題を収集、分析し、積雪寒冷地において用いられる主要な街路樹について、マネジメントのための点検、診断手法および緑化機能や樹木更新、コストを考慮した維持管理マネジメント手法について提案した。さらに、これらの結果を基に北海道の道路緑化に関する技術資料(案)の改訂を行った。主な改訂内容として、樹種を選定する上で必要となる項目の整理や印象評価実験を実施し、樹種毎に適応する歩道幅員や景観特性、標準樹形、高木化する樹種、剪定標準樹形について考慮した樹種選定リストの追加、更新等を行った。

 

Copyright 国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所 All Rights Reserved