Top > 研究テーマ > ドライブ観光における地域の周遊性を高める情報の質と取得方法に関する研究 重点研究:R7-10 ドライブ観光における地域の周遊性を高める情報の質と取得方法に関する研究 観光行動は、モノ消費(買い物)からコト消費(体験型)に移行しており、さらにはSNS等で簡単に疑似体験ができる中、トキ消費(旬の体験)に変化しています。これからは、SNS時代を前提としつつ、市民の生活こそが観光資源であると捉え、市民一人一人からストーリーが伝わる観光スタイルを通じて地域活性化に貢献する仕組みが必要です。 多くの地域では「道の駅」などの観光拠点施設が整備されていますが、施設自体を目的地化して地域波及効果に繋げる周遊の促進ができていません。「道の駅」などでは、地域の自然・歴史文化・生業を知ることができるビジターセンターのような機能を担い、来訪者が欲しい周遊情報を取得できることが重要となります。一方で、観光の目的地化が進み、カーナビゲーションやスマートフォンでの時間距離によるドライブルート選択によって、相対的に「移動自体を楽しむ」体験が少なくなっています。また、インバウンド急増等によるドライブ観光の環境変化の中、SNSで発信された地点に人が集中してしまうような課題も見られます。移動を支えるインフラは、欧米のように自然環境や歴史文化を取り込むことで、移動時の体験から情報を得ることが地域の魅力を知る上で重要であり、このような目的で移動する際に選択されるようなルートづくり・空間整備が必要となります。 このように、周遊行動を促すために地域の魅力と周遊の選択肢の提示や、現地での移動体験から情報を得やすくするなど、「旅ナカ」情報の質の向上と取得方法の多様化が求められています。 そこで本研究では、ドライブ観光における地域の周遊性を高め、来訪者の周遊行動の意識・意欲を生むために、地域の魅力と多様な移動の選択肢などの情報や現地での移動体験から地域の情報を得られやすいインフラ利活用などに向けて、情報の質と取得方法に関する基礎的な知見を得ることを目的としています。
|